【第三回 音とリズム編!】盆踊りの魅力 100選!

あなたは盆踊り、踊っていますか?

盆踊りをこよなく愛する、高尾可奈子です!

実は高尾山に登るのも、踊ることと同じくらい好きなので、

高尾山の高尾さん、で覚えていただければ嬉しい限りです。

さあ、今回の記事も前回に引き続きまして、、

盆踊りの魅力を100個も見つける企画!

既に、20個の魅力を書きましたが、まだまだあります。

この回では、盆踊りに関するに、注目していきたいと思います!

では、早速始めましょう!

【盆踊りの魅力 その21】チョチョンガチョン!

盆踊りのリズムといえば、、

多くの方にとって定番に感じられる音が、

チョチョンガチョン!」なのでは?

日本らしさを感じる不思議なリズムです。

かつての盆踊りブームは、音楽を記録するレコードが日本に輸入され、その後数多く作られた、

音楽業界のレコード全盛期と、時期的に重なる部分があります。

レコードに吹き込む音楽として、盆踊りの定番曲・音頭が多く制作・販売をされまして、

その際に、このチョチョンガチョンリズムが多用されたことで、

盆踊りのリズム=チョチョンガチョンの手拍子リズム

という感覚が一気に広まり、定着したように思われます。

また、他の文化圏の音楽リズムとも対照的な点に、面白さがあります。

4拍子を基準にすると、

チョチョンガチョンリズムは、1拍目と3拍目がアクセントです。

1、2、3、4、5、6、7、8、1、2、3、4、、、

曲の入りのところで力が入るようなイメージですね。

反対に西洋音楽だと、裏拍と言って、2拍目と4拍目がアクセントです。

1、2、3、4、5、6、7、8、1、2、3、4、、、

またジャズやR&B音楽だと、4拍目に強いアクセントが来ます。

1、2、3、4、5、6、7、8、1、2、3、4、、、

どちらも、曲の節の終わりあたりにグーンと力がかかるイメージです。

東京ドームシティ 郡上踊り

この、日本文化にみられる特徴的なリズム感覚

盆踊りを踊る際に、リズムに意識を向けて踊ってみると、

普段感じられない新鮮な体感を、得られるかもしれませんね!

【盆踊りの魅力 その22】遠くから聞こえる、ドキドキ音

夏、ふと遠くから太鼓の音が聞こえて、

足早になった経験はありますか?

囃子の音や音頭が聞こえてきて、

夏を感じるという人も多いのでは?

年に一度、地域をあげての盆踊りは、小学校の運動会のように、

多少大きな音を出しても、騒いでも大丈夫という、特別な日だとされていたように思います。

近年では、騒音も数値化され、地域住民の生活スタイルもバラバラになりましたから、

住民からの要望によって、音量を下げる会場が増えているようです。

しかし一方では、音響技術を生かして、

ディスコのように音で魅せる盆踊りも生み出されていたりと、

様々な価値観をもって、盆踊りが行われているのは興味深いですね!

夏の日暮れ頃、少し涼しくなった風に乗って聞こえる祭りの音に、耳をすませて、

風情を感じてみるのも良さそうです!

【盆踊りの魅力 その23】太鼓の圧倒的演奏

盆踊りと言えば、櫓の上の大太鼓演奏が

お馴染みの光景ではないでしょうか?

太鼓だけを見てみても、

魅力ポイントはたくさんあるのです!

まずは、太鼓を叩く人々!

地域に根差して、様々な盆踊り会場でパフォーマンスするプロ並みの団体から、

お祭り本番に向けて練習を積んだ、地元の小学生たちなど、、

太鼓好きも多いようで、若い世代中心に年齢性別の幅も広いです。

体力を消耗しますから、盆踊り中は交互に休憩をとりながら、太鼓を叩き続けます!

そして、衣装姿もカッコいい。

浴衣ではなく、揃いの法被を着て、勢い良く動く姿は、活気に満ちあふれています!

太鼓の音色自体がもつエネルギーも、見逃せません!

人の心臓に直接ドンッドンッと、振動を与えるような音圧の強さは圧倒的で、

ひとつの楽器・鳴り物であるのを超えて、まるで踊りを踊らせる・身体を動かすスイッチのよう!

盆踊り会場に行った際には、是非、太鼓にも注目してみて欲しいです!

【盆踊りの魅力 その24】癖になる、キャッチーな歌詞

皆さんは、盆踊りの曲といえば、

どういった曲が思い浮かびますか?

定番の民謡曲から

子ども向けの音頭まで、、

広く知られた曲も数多くあります。

そして、盆踊りに使われる盆踊り唄や民謡は、その歌詞に面白おかしさが詰まっています!

祈りや願いを込めたもの、子どもにとっても分かりやすい言葉、地域固有の方言、

性を思わせる言葉、豊かな擬音語、四季を表す言葉、、

豊作や豊漁・祖霊へ向けた真剣な唄から、かつての民衆の熱狂を感じる色ある遊び唄まで、

盆踊りの唄についてだけで、何時間でも話せるくらい個性が溢れています!

例えば、皆さんご存じの「東京音頭」

唄い出しの、♪ハ~ア~~~~ァ~~という歌詞は、キャッチーですよね!

一度聴いたら忘れないこのフレーズは、まさに大発明です。

ハア~~で歌い始める歌は、他に思いつかないくらい特徴的。

皆さんの思いつく、盆踊り曲の好きな歌詞はありますか?

【盆踊りの魅力 その25】お囃子の風情ある音色

囃子とは、舞踊や謡の伴奏として、

笛、大鼓、小鼓、太鼓といった楽器や

声によって演奏される音楽のこと。

盆踊りのためのお囃子は、

様々な音程の高さや音色の楽器

組み合わさり、独特の雰囲気があります。

ゆったりとした落ち着きがありながら、息を呑む緊張感も感じられます。

均等なリズムを取るのではなく、「間」を取る演奏方法であるため、

うねるように進んでいきます。

西洋音楽は、曲のスピードを数字で表示したり、規則的なリズムで進みますから、

民俗的に、音に対する感覚が対照的なのは不思議です。

盆踊りの踊りは、輪をぐるぐると動かし続けることで、

何か渦のようなエネルギーを発生させる効果がある、とされていますし、

うねりというキーワードは、囃子と共通している部分かもしれません。

普段あまり聞きなれない囃子ですが、踊りに余裕が出てきたら耳を澄ませて、

是非その風情を感じていたらければと思います!

【盆踊りの魅力 その26】オール生演奏に出会えるかも

会場で掛かる、盆踊りの曲たち。

ほとんどは、CDやデータ音源、

カセットを流しています!

録音した音源に合わせて踊ることが、

現代では、一般的です。

しかし、中には生唄・生演奏で行われる盆踊りがあるんです!!

生の歌声や囃子の奏でる音の迫力には、心揺さぶられます。

長く修練を積んだ奏者たちによる演奏で踊れることは、贅沢な体験です!

録音装置の生み出される前の時代は、もちろん生演奏だけでした。

それが、レコード販売のプロモーションとして、

レコード会社が全国の盆踊り会場に歌手たちを派遣して、

そこで曲を演奏したり、曲にあてた盆踊り振付をレクチャーして回っていった。

音楽は手軽に聴けるものとして、大衆に急速に普及していきました。

これもひとつのはじまりとして、徐々に生演奏から音源へと、

盆踊りでも、音楽の手段が変わっていったのかもしれません。

比較的規模の大きな盆踊り大会や伝統的踊りを踊る会場であれば、

生演奏の囃子に出会える可能性がより高いように思います。

是非、生演奏のある会場を探して出かけてみてくださいね!

【盆踊りの魅力 その27】下駄のカランコロン音

浴衣には下駄を履くのが通常のスタイル。

盆踊り会場でも、下駄を履いて踊る人が

多く見受けられますが、

下駄が地面に当たる際の、木の音の響き

何とも趣深いものなのです!

伝統的な盆踊りの中には、下駄を鳴らす動作が、正式な振り付けとして、

取り入れられて、踊られている盆踊りもあるのです。

タップダンスのように、足裏で程よく勢いをつけて地面を弾くような仕草です。

下駄の形も、足裏部分が平らではなく、二つの板を歯のように取り付けた

特徴的な形のものが使われていたりします。

下駄は慣れないと指が痛くなることがありますが、自身の足の形に合ったサイズ選びや

痛くなりにくい鼻緒を選ぶことで履きやすくなりますので、

どんどん履いて、下駄で華麗に踊れるようになりたいですね!

【盆踊りの魅力 その28】半端な長さのテンポ刺激!

盆踊りの振り付けは、他の踊られている踊りと比較すると、

振りの数が少なく、短く簡潔で、同じ振りの組み合わせを何度も繰り返して踊ります。

曲も、一番から複数番まで、同じメロディーを繰り返します。

そして実は、振付の一周分とメロディーの一周分の長さが違う!

という曲もあるのです!

歌詞と振りの動きが絶妙に重ならず、少しずつズレていく仕組みは、

何度踊っても飽きない新鮮な感覚があります!

牛嶋神社例大祭

そして、半端なリズムは、名曲の炭坑節にも隠れています!

日本的なリズムは、表拍。  

パン、休む、パン、休む、、という手拍子リズムです。

反対に、西洋的リズムは、裏拍です。

休む、パン、休む、パン、、

そして、盆踊りのリズムは、フレーズの頭で力を入れる、表拍です。

炭坑節も振付自体は、シンプルに表拍で進んでいきます。

しかし、気づくと「裏拍で踊っている!!」という摩訶不思議が起こるのです!

実は、炭坑節の曲の方に秘密が、、

曲が進む中で、どんどん拍子が変わっていたのです!

4/4、3/4、さらには2/4と、、

次々と変わっていく曲のリズムに、変化しない短いフレーズの振り付けの組み合わせ。

曲のリズムに注目しながら踊ると、新たな発見が色々ありそうです!

【盆踊りの魅力 その29】絶対的カリスマ、音頭取り!

音頭取りとは、盆踊りの唄を唄う

一番のメインシンガー!

その声は、太く強く色気もあり、

囃子に負けないパワーと、

独特の粋な雰囲気の音色には、

惚れ惚れしてしまいます。

そして音頭取りのはじまりを

考えてみると、、

南無阿弥陀仏と念仏を唱えて人々を

躍らせた、へといきつきます。

音頭取りは、盆踊りの中では

指揮者の役割を担っています!

いかに踊らせるかが、音頭取りにとっては

重要なところなのでしょうか。

盆踊りを踊るとき、囃子楽器のリズムに合わせがちですが、、

音頭取りのリズムに合わせるのが、理想ともされているようです。

音頭取りのエネルギーを感じたままに、踊ってみたいですね!

【盆踊りの魅力 その30】合いの手を入れて、、

声を出して、場を動かすのは、

音頭取りだけではありません。

輪で踊る踊り手たちも唄の中で、

合いの手を入れるパートがあります!

音頭取りが唄わないタイミングに、合いの手は入ります。

ヨイヨイ、ソレ、ホイ、サテ、、

擬音的なフレーズを短く入れるのが定番の形で、

その声の出し方は甲高く、キャッチーなんです!

合いの手を入れられるようになると、楽しみ方も広がりますね!


いかがでしたでしょうか?

盆踊りの魅力を100個見つける企画第三弾!

音やリズムに関することだけでも、こんなに多くのポイントがありました。

盆踊り初心者の方にとっては、初めて聞く言葉が出てきたりして

少し難しかったかもしれませんね!

でも、言葉を知らずとも楽しめるのが盆踊りですから、ご安心を。

さあこれで、累計30個の魅力をひも解くことができました。

次回は、さらに別の角度から盆踊りを分解していきますので、お楽しみに!

高尾可奈子